ブンデスリーガ熱狂塾
第7回「ファンがグラウンドに降りる理由」
2025年01月24日
ドイツ・ブンデスリーガ24/25
毎週日曜日よる7時より放送中の「サンデーサッカー ドイツ・ブンデスリーガ24/25」。一体どんなサッカーリーグなの?と、思っている方もいるのでは。そこで「ブンデスリーガ」がもっと “楽しく” もっと“おもしろく”なるコラムをお届け。
「ブンデスリーガ」は世界で最も熱狂的なリーグだと言われていることをご存知でしょうか。ドイツ在住歴もあるスポーツライター・コメンテーターとして活躍するミムラユウスケさんが、熱狂のポイントを語ります。ブンデスリーガは“世界で最もファンを大切にする”リーグの一つだと言われている。そこにはファンと選手の熱い関係があった――
第7回「ファンがグラウンドに降りる理由」
ファンは客席を乗り越えて、グラウンドへ降りて来てはいけない。これは世界のプロサッカーの世界の常識だ。わざわざ説明するまでもない、とみなさんは感じるかもしれない。
ただ、世界でもっともファンを大切にするリーグの一つであるドイツのブンデスリーガでは、そんな常識は当てはまらない。ファンが試合前にグラウンドに足を踏み入れることも、試合後に観客席からグラウンドに降りるのを認められているケースがある。
まず、試合前に認められる例として代表的なのが、シャルケのホームゲームだ。日本代表でも長きにわたって活躍し、現在は解説者を務める内田篤人氏がかつて所属していたチームとしても有名なシャルケは、ドイツでも屈指の熱狂的なファンを持つチームだ。そんな彼らのホームゲームでは、太鼓や旗を持ったファンがグラウンドに並び、試合前の選手入場シーンの演出に一役買う。だから、試合前には一部のファンがグラウンドに降りることが公式に認められている。そして、それが終われば彼らはスタンドへと戻り、他のチームのファンと同じように応援していく。
一方、試合の後もファンがグラウンドに降りるケースはある。よく見られるのは、シーズン最終戦でチームが優勝を決めたケースだ。30回近く優勝しているバイエルンなどではファンも優勝に慣れているから、グラウンドまで降りることは基本的にはない。ただ、昨シーズン初めて優勝を飾ったレヴァークーゼンのファンなどは、優勝を決めた試合後に一斉にグラウンドへ降りて、待ち望んでいた瞬間を一斉に祝った。このような光景は近年のドイツでは定番となっており、シーズン最終戦のようなときには、歓喜したファンがグラウンドに降りるのが「許されている」と言っても過言ではない。もっとも、このように歓喜の瞬間を味わうようなケースは他国のリーグでも、ときたまみられることはある。
【衝撃】ドルトムントのファンがグラウンドに降りて行ったこととは?
ただ、試合後にファンがグラウンドに降りるシーンでも、ドイツ特有だと思えるケースがある。それが、チームがみじめなパフォーマンスを見せて、負けた試合の後のシーンだ。そんなとき、ゴール裏での応援を仕切るファンのリーダー的な存在の数人が試合後にグラウンドに降りられることがしばしば、許される。
昨シーズン、2部降格の危機にさらされていたダルムシュタットのファンが、試合後にグラウンドレベルで選手たちを叱咤するシーンが話題となった。
すると、今年に入ってからも、似たようなことがあった。1月14日、優勝候補の一角であるドルトムントが、今シーズン初めて1部に上がってきたホルシュタイン・キールに2-4で敗れた後のことだった。試合終了直後に、ドルトムントのゴール裏で応援を仕切るファンの一人がグラウンドに降り、キャプテンのエムレ・ジャンらに向かって、厳しい表情と口調でチームの不調の責任を問うたのだ。興味深いのは、そこでの選手たちの反応だろう。彼らはそこでファンと対等に、問題点について意見を交わしていた。
このようなシーンがドイツでしばしば見られるのは、ファンを本当に大切にする文化があり、彼らの意見にチームも選手も耳を傾けるからだ。
ブンデスリーガのファンの存在については、しばしば、ヨーロッパで最多となる観客動員「数」が話題になることが多い。ただ、そんな「数」を支えているのは、巨大なスタジアムだけではなく、一人ひとりのファンの声に耳を貸すカルチャーなのだ。
文=ミムラユウスケ
ミムラユウスケ/スポーツライター、コメンテーター。2006年7月に活動をはじめ、2009年1月にドイツへ渡る。ドルトムントやフランクフルトに住み、ドイツを中心にヨーロッパで取材をしてきた。Bリーグ開幕日の2016年9月22日より拠点を再び日本に移す。著書に「光と影」(武尊と共著)、「心が震えるか、否か」「千葉ジェッツふなばし熱い熱いDNA」(香川真司と共著)、横浜ビー・コルセアーズ「海賊をプロデュース」、「淡々黙々」(内田篤人と共著)。構成に「鈍足バンザイ!」(岡崎慎司)。
X(旧Twitter)@yusukeMimura
サンデーサッカー「ドイツ・ブンデスリーガ24/25」
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