ブンデスリーガ熱狂塾
第10回「ブンデスリーガと雪」
2025年03月07日
ドイツ・ブンデスリーガ24/25
毎週日曜日よる7時より放送中の「サンデーサッカー ドイツ・ブンデスリーガ24/25」。一体どんなサッカーリーグなの?と、思っている方もいるのでは。そこで「ブンデスリーガ」がもっと “楽しく” もっと“おもしろく”なるコラムをお届け。
「ブンデスリーガ」は世界で最も熱狂的なリーグだと言われていることをご存知でしょうか。ドイツ在住歴もあるスポーツライター・コメンテーターとして活躍するミムラユウスケさんが、熱狂のポイントを語ります。春が近づいている中で、「雪」が連日メディアを賑わせた。ではドイツではどうだろうか。
第10回「ブンデスリーガと雪」
日本の首都圏では、3月に入ってから降雪に伴う交通規制や積雪が話題になった。では、今年のドイツサッカー界と雪の関係はどうだっただろうか。
ドイツは確かに寒い。例えば、ドイツ南部の大都市・ミュンヘンは、日本の北部の大都市である札幌と同じ緯度である。国土の大半が日本よりも北部にあるため、冬の最高気温が氷点下になる地域がほとんどだ。8年弱にわたってドイツに住んでいた筆者は、マイナス17度の寒波のなかでサッカーの試合の取材をしたことがある。もちろん、サッカーの試合は屋外だから、寒さに震えながらスタンドで試合を見た。なお、防寒対策として試合開始直前に記者席へ持ち込んだホットコーヒーは、ハーフタイムに差し掛かる前には凍っていた。
このように寒さの厳しい国ではあるのだが、国全体として見れば、日本ほど雪が降るわけではない。ドイツの国土のうち海に面しているのは北部のごく一部であることもその理由だろう。日本でも山間部や北海道をのぞけば、積雪が厳しいのは日本海側の地域がほとんどだったりする。
ブンデスリーガの雪対策とは?
ただ、ブンデスリーガがそこまで雪に苦しめられないのは、その長い歴史とも関係している。1963年開幕のブンデスリーガは、日本のJリーグよりもおよそ30年近く長い歴史があるため、降雪対策も十分になされているのだ。
その筆頭が、グラウンドの下にあるヒーター設備だろう。ブンデスリーガなどのドイツのトップリーグでは、この施設の設置が義務づけられている。それゆえ、試合開始前に、ハトなどの鳥がグラウンドに大挙して集まってくることがよくある。床暖房機能のあるリビングルームに人が集まるかのように、鳥たちもグラウンドの下から伝わる熱を求めてくるからのようだ。
ともあれ、そうした設備のおかげもあって、積雪で試合が延期になるようなケースは意外と少ない。むしろ、雪の影響が色濃く残るのは、積雪の数日後だろうか。積もった雪が溶けた後に、地面がぬかるみ、泥のようになってしまい、試合を延期するケースはある。
ドイツの降雪対策としてもう1つ挙げるとすれば、ブンデスリーガ“名物”のペイントボールだろう。
スタジアムには通常の白いボール以外に、オレンジや赤などのペイントがほどこされたボールが用意されている。ご存じのとおり、ペナルティーエリアやサイドラインは全て白色で引かれているし、雪もまた白い。だから、白を基調とするボールはどうしても見づらくなる。そのため、雪の日には特別なペイントを施されたボールが使われる。
感心するのは、試合中に一気に雪の勢いが強くなったときだ。審判が一瞬だけ試合を止めると、スタジアムのスタッフがペイントされたボールをグラウンドに投げ入れる。そして、何事もなかったかのように、試合は再開する。冬季に行なわれる試合で、長い時間にわたって試合が中断されれば、選手たちの身体が冷えてしまい、ケガのリスクもある。その意味で、雪の降るペースが厳しくなっても、すんなりと試合を再開させるのは選手たちの健康がしっかり考えられているからでもあるのだ。
そのように積雪対策がしっかり施されているブンデスリーガは、今年はこれまで雪による延期はない。何事もなかったかのように冬を終え、暖かい季節を迎えることができそうだ。
文=ミムラユウスケ

ミムラユウスケ/スポーツライター、コメンテーター。2006年7月に活動をはじめ、2009年1月にドイツへ渡る。ドルトムントやフランクフルトに住み、ドイツを中心にヨーロッパで取材をしてきた。Bリーグ開幕日の2016年9月22日より拠点を再び日本に移す。著書に「光と影」(武尊と共著)、「心が震えるか、否か」「千葉ジェッツふなばし熱い熱いDNA」(香川真司と共著)、横浜ビー・コルセアーズ「海賊をプロデュース」、「淡々黙々」(内田篤人と共著)。構成に「鈍足バンザイ!」(岡崎慎司)。
X(旧Twitter)@yusukeMimura
撮影=ミムラユウスケ(2016年 霜がパンパンのシャルケ練習場)
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