類人猿が黒い石板“モノリス”に触れてヒトに進化する――。数百万年後、人類は謎に包まれたモノリスの調査に踏み出す。デビッド・ボーマン船長（ケア・デュリア）らクルーを乗せて、木星探査に向かった宇宙船ディスカバリー号。しかし、そこに搭載された最新型人工知能「HAL9000」は、探査計画に対して疑問を抱いていた…。

スタンリー・キューブリック監督の演出に対するとてつもないこだわりを感じられる、言わずと知れたSF映画の金字塔。AIの反乱を描いてはいるものの、ハラハラドキドキのストーリーを楽しむというよりは、“極上の映像体験に酔いしれる”感覚の方が近いかもしれない。1968年に描かれた未来の物語で、この年越しを過ごしてみては。

≫≫『２００１年宇宙の旅』詳細

テキヤ家業で日本全国を渡り歩く車寅次郎（渥美清）が久しぶりに帰郷する。しかし、妹・さくら（倍賞千恵子）の縁談をぶち壊しにしてしまい、逃げるように奈良へ。そこで柴又帝釈天の御前様と会い、一緒にいた娘の冬子（光本幸子）に一目惚れ。再び柴又へ帰ってくる。冬子への思いを募らせる一方で、寅さんはまたも妹の恋の手助けをするべく奮闘する。

50作にも及ぶ長編シリーズ 『男はつらいよ』。その第1作目となる本作は、2024年で公開55周年を迎え、様々なグッズが発売されたほか、4K ULTRA HD Blu-rayもリリースされるなど、今なお愛され続けている。フーテンの寅さんが贈る、ちょっぴり切なくて朗らかな笑いと、古き良き日本の雰囲気を堪能してほしい。

≫≫『男はつらいよ』詳細

学生時代の恩師・坪内散歩（東野英治郎）と再会した寅さん。一緒に酒を飲むことになるが、先生の娘・夏子（佐藤オリエ）を前に浮かれてしまって飲み食いが過ぎ、病院に運ばれる。入院中に散々大暴れしたのち故郷を離れると、旅先の京都で先生と夏子に再会。先生からの強いすすめで、寅さんは“瞼の母”に会いに行くことを決める。

『男はつらいよ』シリーズの中でも、映画批評家・一般映画ファンともに高い人気を誇る『続 男はつらいよ』。マドンナとの恋模様はもちろんのこと、ミヤコ蝶々演じる寅さんの実母との再会や、東野英治郎扮する恩師との死別が描かれ、「人間の生死」というテーマについて深く考えさせられる内容となっている。

≫≫『続 男はつらいよ』詳細

国鉄の車掌・上田新作（渥美清）は、妻の幸江（中村玉緒）との間に娘をもうけ、平凡ながらも幸せに暮らしていた。そんなある日、幼馴染であり初恋の相手だった坂本美和子（佐久間良子）と列車の中で再会。落ち込んでいる様子の彼女を励まし、この日以降も親身に相談にのるようになる。行方不明になっているという美和子の弟を見つけるために奔走する新作だったが、そんな夫の様子を見て、幸江は浮気を疑うのだった。

1月6日（月）放送の『喜劇 急行列車』、1月7日（火）放送の『喜劇 団体列車』に続く、『喜劇列車』シリーズの第3作目。美和子の弟を探す過程で、前衛画家やグループ・サウンズのバンドが登場したり、薬物を摂取してフラフラになるシーンを渥美清が演じていたり、他の2作と比較すると異色の雰囲気を醸している。

≫≫『喜劇 初詣列車』詳細

とある海辺の町を訪れたタエコ（小林聡美）は、ハマダという名前の民宿に宿泊する。しかし、宿の主人ユージ（光石研）や、毎年一人で島を訪れるというサクラ（もたいまさこ）の独特なペースに居心地が悪くなってしまう。一度は別の宿に移ったものの、結局ハマダに戻ってきたタエコは、次第にゆったりとした島の生活リズムに馴染んでいく。

荻上直子監督が手掛けた『かもめ食堂』から、主演の小林聡美をはじめ多くのキャストやスタッフが再集結。それぞれに個性がありながら、どこか共通する雰囲気を持ったキャスト陣が織りなす独特の空気感が特徴的だ。また、フードスタイリストの飯島奈美が監修した、劇中に登場するおいしそうな食事も見どころ。

≫≫『めがね』詳細

山に囲まれた小集落に広大な敷地を持つ旧家・一柳家は、江戸時代からの宿場の本陣であった。雪の積もる寒い日、一柳家の長男である賢蔵（田村高廣）と花嫁・克子（水原ゆう紀）の婚儀が執り行われる。しかし翌早朝、二人は血まみれの遺体となっていた…。現場に残された証拠からある容疑者が浮かび上がるが、遅れてやってきた私立探偵の金田一耕助（中尾彬）が全く別の真相を明らかにする。

原作は横溝正史による同名推理小説。地方の由緒正しい旧家で発生した密室殺人事件を主軸としたサスペンス作品で、琴や水車を使った巧みなトリックが面白い。名探偵・金田一耕助に扮するのは中尾彬で、デニム素材のベストにジーンズというコーディネート、さらに無造作に伸ばした長髪も相まって、当時のアイドル歌手のような様相が特徴的だ。

≫≫『本陣殺人事件』詳細