歌舞伎傑作選『二人藤娘』『傾城反魂香 将監閑居の場』
花形二人による艶やかな舞踊と、夫婦の心情が胸に迫る名作を続けてお送りします。『二人藤娘』
松の大木にからむ藤の花のもとに、美しい娘姿の藤の精が現れ、男のつれなさを嘆いた娘の恋心を艶やかに踊ります。さらに、酔態を見せながら恋の切なさを語ると、やがて日が暮れ、いつしかその姿を消すのでした。
歌舞伎舞踊の代表的な作品のひとつである『藤娘』をふたりの藤の精が華やかに踊る艶麗な一幕(2018年/平成30年12月・歌舞伎座)『傾城反魂香 将監閑居の場』
近松門左衛門作、絵画の奇跡をモチーフにした夫婦愛の物語。浮世又平は土佐将監のもとで絵画を修業してきたが、土佐の名字を許されず苦悩していた。生来の吃音のため、思いは女房のお徳に代弁してもらい、庶民のお土産物となる大津絵を描いて暮らしていたが、弟弟子に先を越され、又平は絶望する。死を決意した又平が精魂を込めて手水鉢に自画像を描くと…(2006年/平成18年5月・歌舞伎座)
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