ふぐ料理殺人事件天然物のトラフグを出す料亭「浜ふぐ」の本店で、本来は取り除かれるはずの肝を食べて客の安井謙二が亡くなる。その前日、店に脅迫状が届いており、別の支店で具合の悪くなった客が出た矢先の出来事だった。調理を担当した板前の松下は、調理の際に肝が混入するようなことはなかったと説明し、たしかに毒のある肝や卵巣を捨てるための金属製の鍵付き容器には、調理したふぐの分の肝がきちんと捨てられていた。
事件は遺産めあてなのか。疑惑の愛人は…?神奈川県警捜査一課の刑事・吉永のもとに、誘拐事件発生の一報が飛び込んできた。誘拐されたのは、金融会社を営む赤沢商事の社長・赤沢宣良。娘・雪乃のもとに、赤沢本人の携帯から「5千万円用意しろ」という脅迫メールが届いたという。その後赤沢とは連絡が取れず、赤沢の秘書・塩見が通報して事件が発覚した。その後、横浜スタジアム付近に赤沢がいたことまで特定されたが、依然としてその行方はわからなかった。