ふぐ料理殺人事件天然物のトラフグを出す料亭「浜ふぐ」の本店で、本来は取り除かれるはずの肝を食べて客の安井謙二が亡くなる。その前日、店に脅迫状が届いており、別の支店で具合の悪くなった客が出た矢先の出来事だった。調理を担当した板前の松下は、調理の際に肝が混入するようなことはなかったと説明し、たしかに毒のある肝や卵巣を捨てるための金属製の鍵付き容器には、調理したふぐの分の肝がきちんと捨てられていた。