十二世市川團十郎によるおおらかな荒事と、初夏の風情に満ちた舞踊作品をお楽しみください。『毛抜』
市川家のお家芸、歌舞伎十八番から古風な味わいの荒事の名作を。
小野春道の屋敷では、家宝の小野小町の短冊が盗み出された上、姫君錦の前は髪の毛が逆立つという奇病にかかっていた。そこへ錦の前の婚約者・文屋豊秀の家臣・粂寺弾正が来訪する。手にした毛抜が踊り出すことから、姫の奇病の真相を突き止めた弾正は、悪人から短冊も取り戻し意気揚々と引き上げていくのだった(2005年/平成17年4月・歌舞伎座)『あやめ浴衣』
風薫る皐月の頃。あやめが咲き乱れる川辺で若い男女が艶やかに踊る長唄の舞踊作品。
古来より端午の節句には菖蒲を模った浴衣を着るという習慣から、初夏の爽やかな雰囲気と「あやめ浴衣」が結び付けられた。また今回の衣裳は元禄風にアレンジされてより艶やかさを醸し出している。明るく賑やかな中に風情溢れる舞台をお楽しみに(2011年/平成23年5月・新橋演舞場)
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